前回のコラムでは、ものづくり補助金の基本的な内容や主なポイントを解説しました。今回のコラムでは補助金採択を有利に進めていくための加点項目や、加点をとるためのポイントについて学んでいきましょう。
加点とは何か?
ものづくり補助金における「加点」とは、審査の過程で申請内容が特定の条件を満たしている場合に、点数が追加される仕組みを指します。採択されるためには審査項目を満たすことや実現性の高い事業計画書を作ること等が挙げられますが、加点は補助金が採択される可能性を高める重要な要素ですので、積極的に狙っていきましょう。
以下のグラフは、ものづくり補助金のデータポータルに掲載されている加点項目と採択率の関係を表したものです。
加点項目が0個と3個以上の採択率を比較すると2倍以上の差が出ることが確認できることからも、少し手続きが増えることを考えても積極的に加点を目指していく価値は十分にあります。
【加点項目の数と採択率(11次~15次)】
<ものづくり補助金 データポータルより引用>
5つの加点項目
2024年のものづくり補助金では以下の5つの加点項目が設けられ、その中で細分化された加点項目があります。
①成長性加点
②政策加点
③災害等加点
④賃上げ加点等
⑤女性活躍等の推進の取り組み加点
それぞれの加点項目を細分化した内容と、各項目の概要を一覧表にまとめましたので見てみましょう。
<公募要領(18次締切分)の内容を基に作成>
内容の一覧を見ると加点項目の数が多く、概要を見ても分かりづらい点があるので、加点項目を獲得する際にどのように考えればよいのか、ポイントを次の項で解説します。
加点の獲得を考える際のポイント
どの加点を獲得するかを考える際には、やみくもに考えるのではなく、自社の分析を行い各加点項目の内容と照らし合わせ考えることが必要です。
ここでは、主に3つのポイントについて解説します。
●加点項目の条件を確認し、自社に合う内容を狙う
創業・第二創業事業における代表取締役の就任日からの年数や、健康優良法人に認定されていることが条件とされている項目を確認し申請することが必要です。
費用や期間など認定条件が難しいものもありますので、取りやすさなども考慮して進めていきましょう。
●自社の事業とシナジーのある項目を狙う
現時点で自社が適合する内容だけでなく、加点項目の内容を参考に、将来自社がありたい姿を考え、取り組む項目を考えることも重要です。
例えば、人材育成やウェルビーイングに力を入れている企業であれば、健康経営優良法人の認定と合わせることで、補助金の加点項目にも適合する形を作れます。
●専門家のアドバイスを活用する
社労士や中小企業診断士、行政書士などの専門家にアドバイスを求めることで、申請内容をブラッシュアップできるだけでなく、自社が獲得できる見込みのある加点項目についてアドバイスを受けることができます。また、補助金申請の成功に向けて専門家の支援があること自体が、信頼性を高める要因になります。
さいごに
ものづくり補助金の加点項目は、単なる付随条件ではなく、事業の成長戦略そのものを強化するきっかけになります。各種補助金の申請や加点項目などご心配な点がありましたらご遠慮なく社会保険労務士法人プラットワークスにご相談ください。当法人ではものづくり補助金を始め、様々な補助金の採択を支援した実績があることに加え、えるぼし認定やくるみん認定を取得し、企業認定制度申請代行・支援も行っておりますのでご安心してお任せください。
<お知らせ:女性活躍推進企業として「えるぼし認定」を取得しました!>
https://sr.platworks.jp/news/2489
<サービス:企業認定制度申請代行・支援>
https://sr.platworks.jp/service/certification
<サービス:人事労務アドバイザリー(えるぼし・くるみん各種認定診断)>
https://sr.platworks.jp/service/advisory#detaile02
関連ページ:えるぼし認定・くるみん認定を活用した補助金や公共調達での加点について
https://sr.platworks.jp/column/2163