最大1億円!中小企業だけでなく大企業も申請可能な省エネルギー投資促進支援事業費補助金について中小企業診断士が分かりやすく解説

物価高騰が続く中、エネルギーコストの削減は避けて通れない重要な課題の1つです。多くの企業様についても、日々さまざまな取り組みをされているかと思います。そうした中で注目をされているのが、「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」です。
この補助金は、省エネ設備への更新やエネルギーマネジメントの導入を通じて、エネルギー使用の最適化を後押ししてくれる制度です。本補助金は6月2日(月)から2次公募が開始されましたので、制度の概要や押さえておきたいポイントを解説していきます。

省エネルギー投資促進支援事業費補助金_特設ウェブサイト

制度概要

省エネルギー投資促進支援事業費補助金では2つの事業区分から選択して申請を行う形になります。
とはいえ、「エネルギー需要最適化型」は単独では申請できないため、基本的には「設備単位型」での申請をする形になりますが、「エネルギー需要最適化型」を組み合わせて申請することができます。なお、「エネルギー需要最適化型」を単独申請する場合は、「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」になりますのでご注意ください。
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「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」はいわゆる汎用的な設備更新で省エネを検討している事業者様向けの補助金になります。
「(Ⅰ)工場・事業場型」や「(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型」の設備更新で省エネを検討している事業者様は「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」の申請をご検討ください。

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金_特設ウェブサイト

申請の流れとスケジュール

主な申請の流れは他の補助金と同様ですが、3者以上から見積もりを取得する必要があることや、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)のアカウントを取得する手続きがあることなど、いくつか押さえておくべきポイントがありますので公募要領や手引きをしっかり確認しておきましょう。


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公募締切は2025年7月10日(木)17時となります。申請を検討している事業者様は早めの準備を進めていきましょう。また、注意点として、交付決定前の発注・契約・施工は補助対象外になるため、必ず「交付決定通知書」の発行後にスタートするようにしてください。また、EMS(エネルギーマネジメント)を含む場合、事前にEM事業者※との契約・連携体制構築が必要になります。
※EM(エネルギーマネジメント)事業者:SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)に登録されたEMSを提供・導入支援する事業者です。EM事業者と契約し、EMSを導入する流れになります。

実際の活用事例

冒頭に触れたように、省エネルギー投資促進支援事業費補助金は中小企業から大企業まで幅広く活用できる補助金です。その活用方法も様々ですが、生産性向上やコスト削減によって経営力強化に繋げた事例をいくつか取り上げてご紹介します。

(1) 設備単位型(Ⅲ)の単独申請
業種:建設業(建築金物製造)
導入設備:ファイバーレーザー加工機(15.00kW)
背景・課題:既存のCO₂レーザー加工機では、電力消費量が多く、作業時間も長かったため、生産効率とエネルギー効率の両立が課題となっていた。加工ロットが複数日に分散していたことで、業務負荷も大きく、更新による効率化と省エネの両立が求められていた。

補助活用内容
① 高速ファイバーレーザー加工機(スイス製)へ更新
② 補助対象経費:約1億8,565万円(補助金:9,000万円、補助率:約1/2)
③ 省エネルギー量:28.22kl/年(省エネ率:83%)

効果:加工1サイクルあたりの消費電力量を11.239kWhから0.865kWhへ、所要時間を622秒から171秒へ短縮。従来は複数日に分けていた生産が1日で完結するようになり、生産性が向上。年間約253万円のコスト削減と、55.46tのCO₂削減を実現した。

(2) 設備単位型(Ⅲ)+エネルギー需要最適化型(Ⅳ)の併用申請
業種:介護事業
導入設備:洗濯・脱水・乾燥・アイロナー等のリネンライン設備、排熱回収設備、LED照明、EMS制御システム
背景・課題:約27年間使用し続けてきた洗濯・乾燥・アイロニング等の基幹設備が老朽化し、操業停止リスクや高エネルギーコストが課題となっていた。更新には多額の初期投資が必要であったため、補助金の活用による機器更新と省エネ対策の実現を目指した。

補助活用内容
① 高効率なリネンライン設備(洗濯・乾燥・アイロナー・排熱回収機)と照明 を更新
② EMSを導入し、洗濯温度の最適化や過乾燥防止など運転の効率化を実現
③ 補助対象経費:4億4,061万円
④ エネルギー削減量:321.3kl/年(省エネ率:35.1%)

効果:従来は高圧でしか使えなかった蒸気を低圧で有効活用するカスケード制御を導入し、エネルギーを大幅に削減。EMSによって無駄な稼働を防止し、年間2,179万円のコスト削減、CO₂削減も大きく進展。安定操業と高品質提供を両立し、障がい者の就労支援事業を支える基盤強化に成功した

事業拡大から社会貢献につなげる

設備投資や更新、エネルギー対策は、これから多くの企業で重要になってくるテーマになると思います。資金繰りなどを考えると設備投資やエネルギー対策は後回しになってしまうこともありますが、こうした補助金をうまく活用することは思い切った設備投資の後押しになるかもしれません。
また、補助金は「とりあえず計画を作って採択されればもらえるお金」ではありません。特に「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」は事業目的にもある通り、省エネルギー化やエネルギー管理の適正化に向けたものであり、社会的意義の高い制度です。もちろん、補助事業自体は「自社にできることから」始めていくことになりますが、ぜひ設備投資や更新から自社の事業拡大に繋げ、社会にも貢献できる企業を目指してもらえればと思います。

社会保険労務士法人プラットワークスでは、多数の企業様に補助金や助成金の支援を行っていることや、自ら補助金や助成金の採択・通過した実績を踏まえ、皆さまの支援をいたします。まずはご相談からでもお気軽にお問合せください。

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