こちらのコラムは、連載となります。
ぜひ【いまさら聞けない!ストレスチェック制度①~概要と流れ~】からご覧ください。
ストレスチェック制度は、複雑で混乱してしまう方も多いと思います。
今回は、ストレスチェック実施にあたり、複雑な、登場人物について整理しています。
それぞれの人物が留意する点もあわせておさらいしていきましょう。
1.5人のキーパーソン
①事業者
事業者とは、ストレスチェック制度の実施責任がある運営者のことです。制度導入における計画や管理、方針の決定を行います。
②実務担当者
実務担当者は、実施の管理、予定調整等を行います。委託する場合の外部機関との契約等に関する連絡や、労働者への告知なども行います。
これらの選任は、人事労務担当者、衛生管理者、メンタルヘルス推進担当者などが望ましいとされます。
③実施者
実施者は、医師(産業医)、保健師又は厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理士であって、ストレスチェックを実施する者をいいます。実施者はこの中から、事業者によって選定されます。
④実施事務従事者
実施者の指示により、質問票の回収、データ入力、結果送付など、個人情報を取扱う業務等、実施の事務に携わる者をいいます。
⑤面接等を行う医師
ストレスチェックの結果で「医師による面接指導が必要」とされた労働者が申出をした場合に、面接指導を実施します。面接指導を実施する医師は、当該事業場の産業医又は事業所において産業保健活動に従事している医師が推奨されます。
③実施者と④実施事務従事者の行う「実施の業務」は、外部委託が可能で、従業員の個人情報を取扱うため、守秘義務があります。また、ストレスチェックの結果が労働者にとって不利益にならないように、労働者の人事に関して直接の権限を持つ監督的地位にある人はストレスチェックの実施の業務に従事してはいけません。それに対して、②実務担当者等は、人事権者が関与できる業務となっています。
※こころの耳 ストレスチェック制度「制度導入ガイド」より
2.実施にあたっての留意事項
産業保健スタッフは以下の点について特に留意して取り組む必要があります。
①安心して受検してもらう環境づくりに努めること
ストレスチェックの結果は、同意がなければ事業者に提供してはいけないことや、実施者等に守秘義務が規定されていることは、プライバシーへの配慮です。また、環境によっては、回答が労働者によって操作され、労働者や職場の状況を正しく反映しない結果となる恐れがあることに留意しなければなりません。
②検査を受ける受検者以外の方にも配慮すること
例えば、ストレスチェックを受けた労働者の所属部署の責任者にとっては、その結果は責任者の管理能力の評価指標として用いられる可能性があります。そうした責任者に不利益が生じる恐れにも配慮する必要があります。
③安心して面接指導を申し出られる環境づくりに努めること
面接指導の申出がしやすい環境を整えなければ、高ストレスの状況にある労働者がそのまま放置されてしまう可能性があります。労働者が安心して希望する旨をもうしでられる配慮をする必要があります。
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